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2024年 新型コロナワクチン定期接種

  • ishigami-clinic149
  • 2024年9月30日
  • 読了時間: 5分

2024年10月から新型コロナワクチン定期接種が開始されます。

<定期接種とは>

予防接種には定期接種と任意接種があります。定期接種は予防接種法に基づいて市町村が主体となり行うもので、接種の努力義務がある(接種を受けるように努めなければならない)A類疾病と接種の努力義務がない(本人が接種を希望する場合に受ける)B類疾病に分けられます。任意接種は本人または保護者の希望により接種を行うものです。

 

各対象疾病ワクチンは以下のとおりです。

定期接種A類疾病:BCG、ヒブワクチン、四種混合ワクチン、日本脳炎ワクチン、子宮頸がんワクチンなど

定期接種B類疾病:高齢者のインフルエンザワクチン、高齢者の肺炎球菌ワクチン、高齢者の新型コロナウイルスワクチン

任意接種:ムンプスワクチン、破傷風ワクチン、A型肝炎ワクチンなど

 

新型コロナワクチン定期接種はインフルエンザ定期接種と同等の定期接種B類疾患に分類されました。

 

 

<定期接種対象者及び接種費用>

1)    接種時点で65歳以上の方。

2)    60歳〜65歳未満で、心臓・腎臓・呼吸器の機能又はヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害を有する方(身体障害者手帳1級相当;身体障害者手帳の呈示が必要)

3)    20歳〜65歳未満で、生活保護世帯あるいは中国残留邦人等に対する支援給付受給中の方

 

熊本市に住民票のある方は3,260円

熊本市以外に在住の方は、自治体ごとで接種費用が異なりますので、お住まいの接種費用は各自治体に確認されてください。

 

定期接種の対象者以外の方は任意接種として新型コロナワクチンを受けられます。

その場合は全額自己負担:14,000円(税込15,400円)となります。

 

 

<接種ワクチン>

定期接種で使用されるワクチンはコミナティ(ファイザー)、スパイクバックス筋注(モデルナ)、ダイチロナ(第一三共)、ヌバキソビッド筋注(武田薬品)、コスタイベ(MeijiSeikaファルマ)

 

◇ コミナティ(ファイザー): mRNAワクチンで新型コロナウイルスのスパイク蛋白質の全長(S-Full)を抗原(オミクロン株JN.1)とするワクチンです。当院でもこれまでの使用経験が一番多いワクチンです。スパイク蛋白質の全長(S-Full)に存在する多くの中和エピトープ、及びT細胞エピトープ(T細胞を活性化して免疫のアクセルを踏む従来タイプのT細胞エピトープに加え,制御性T細胞を活性化して免疫にブレーキをかけるいわば抑制性T細胞エピトープの存在が明らかになりつつある)を含んでいます。mRNA量30μg。


◇ スパイクバックス筋注(モデルナ):mRNAワクチンで新型コロナウイルスのスパイク蛋白質の全長(S-Full)を抗原(オミクロン株JN.1)とするワクチンです。スパイク蛋白質の全長(S-Full)に存在する多くの中和エピトープ、及びT細胞エピトープを含んでいます。mRNA量50μg。


◇ ダイチロナ(第一三共):国産のmRNAワクチンで新型コロナウイルスのスパイク蛋白質の先端部にあるRBD(receptor-binding domain)を抗原(オミクロン株JN.1)とするワクチンです。S-Fullと比較して抗体依存性感染増悪のリスクが少ない可能性が示唆されています。mRNA量60μg


◇ ヌバキソビッド筋注(武田薬品):組換えスパイク蛋白質とアジュバンドで構成される不活化ワクチンです。インフルエンザワクチンと同様な不活化ワクチンですが、アジュバンドを含んでいる点が異なります。


◇ コスタイベ(MeijiSeikaファルマ):自己増殖型mRNAワクチンで次世代型mRNAレプリコンワクチンです。

 

 

<当クリニックでの新型コロナワクチン接種>

当クリニックではコミナティ(ファイザー)、ダイチロナ(第一三共)、ヌバキソビッド筋注(武田薬品)の3種類のワクチンをご準備しています。


コミナティ(ファイザー)は一人用シリンジとなっており、予約なしで接種を受けることができます。


国産のmRNAワクチンを希望される方はダイチロナ(第一三共)、

不活化ワクチンを希望される方はヌバキソビッド筋注(武田薬品)をご選択いただけます。


ダイチロナ(第一三共)とヌバキソビッド筋注(武田薬品)は1バイアル2人用なので事前の人数調整の必要上、予約が必要です。

 

 

<当クリニックにて新型コロナワクチン接種をお考えの方へ>

オミクロン株に置き換わって以降、重症化する患者様の割合は低下したとされていますが、高齢であることが最も重要な重症化のリスク因子であり、特に高齢かつ基礎疾患のある方での重症化リスクが高いことに変わりはない様です。2024年4月公表の「新型コロナウイルス感染症診療の手引き 第10.1版」にも、オミクロン株流行期における重症化・死亡例の検討において、死亡された方で70歳以上が90%以上を占めたとされています。当クリニックでの診療においても、現実的に高齢の方は相対的に重症化・死亡のリスクが高いと感じています。10月1日から新型コロナワクチン定期接種が始まり来年の3月31日で終了となります。接種するか接種を見送るかはに関しては個人の判断になりますが、高齢の方でこれまで新型コロナワクチン接種で大きな副反応のなかった方は接種を検討されていいと思います。新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、最も効果的な時期の接種をお勧めします。当クリニックでも自己免疫性間質性肺炎の方がmRNA新型コロナワクチン接種後に肺疾患が増悪したことがありました。接種後に体調の変化がありましたらご受診ください。


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